春は新生活の時期ですよね。
大学への入学や社会人デビューなど、どれまでとは全く異なる新たな生活が始まる季節です。
しかし、そんな明るいイメージのある春ですが、「パニック障害を発症する件数が多くなる季節」でもあるのです。
いったいなぜ春以降にパニック障害を患う確率が高まるのでしょうか?
今はまだ冬真っただ中の1月ですが、この先迎える春に向けてこの記事では、「新生活が始まる春以降にパニック障害が発症する可能性が高い理由」について解説していきたいと思います。
パニック障害とは?
それではまず、パニック障害について大まかに説明しておきましょう。
その名称は近年良く耳にするようになったので認知度は高いですが、具体的な原因や症状などまで知っている人は意外と少なかったりします。
パニック障害は、「不安障害」の1つで、100人に1人は人生で1度は経験するといわれるほど身近な疾患となります。
ある特定の条件の場合に命の危険を感じるほどの恐怖の感じ、発作を起こしてしまいます。
・逃げられない場所(車やバス、電車、エレベーター、会議室など)
・人混み
このような状況下において、パニック発作を起こす確率は高まるわけです。
一般的な人も災害時屋事件に巻き込まれたら鼓動が早まりパニックを起こす可能性はありますが、パニック障害を患っている人は前述したシチュエーションの場面でも同様の危機感を感じてしまうのです。
具体的に症状としては、鼓動が異常に早まり過呼吸気味になることがほとんどです。
その他にも、汗の量が増えたり、めまいや死への恐怖感を強く感じたりしてしまいます。
ほとんどの場合は実際に生命の危機に陥ることはありませんが、10分~20分程度症状が続くこともあり、精神的にも肉体的にも大きな負担となってしまうのです。
新生活でパニック障害を患う人が増える理由
それでは、ここからは新生活が始まる4月以降にパニック発作を患う可能性が高い理由としては、「ストレスが増える時期だから」ということが挙げられます。
パニック障害の正確な原因は究明されていませんが、精神的なストレスがきっかけとなっている可能性は非常に高いといわれています。
新生活は期待に胸が膨らむ時期ではありますが、大きなストレスを感じる時期でもあります。
いったいなぜワクワクするのにストレスを感じてしまうのでしょうか?
その大きな理由としては、「現状維持の法則」が大きく関わっていると考えられます。
現状維持の法則とは、人間は変化やリスクを避けて現状を維持しようとする習性を指します。
たとえば、「三日坊主」という言葉がありますよね。
「良し、今日から勉強頑張るぞ」と張り切って始めてはみたものの、3日ほど経つと最初の情熱はなくなり勉強しなくなってしまうという減少です。
こうしたものも「元の状態に戻りたい」と無意識に感じる現状維持の法則が働いているわけです。
新生活は、それまでの生活とは大きく異なりますよね。
学校や職場が変われば人間関係もゼロからスタートしなければなりません。
場所が変わるということは、通勤や通学の方法も順路もすべて変わるということです。
着ていく服も変わりますし、やることも変わります。
生活のほとんどが変化するため、現状維持の法則に大きく逆らう形となります。
そのため、必然的にストレスは非常に大きくなり、それがパニック障害の発症のきっかけとなるわけです。
新生活でストレスを溜めすぎない工夫
新生活は慣れるまで1~2ヶ月くらいはかかりますが、その間にストレスを軽減するような工夫をしなければパニック障害の発症の確率を高めてしまいます。
多くの人は新生活のワクワク感が勝り、ストレスに意識がいかず知らず知らずのうちにストレスが大きくなってしまうのです。
日常的な運動
溜まったストレスは汗を流すことで軽減させることができます。
運動をすることで脳の血流が良くなり、ストレスが軽減されるセロトニンが分泌されるからです。
そのため、定期的に運動をすることでストレスが溜まらないようにできるのです。
参考記事:パニック障害とジョギング|運動がもたらす驚きの治癒効果
質の良い睡眠
皆さんも8時間以上ぐっすりと快眠したら前日の嫌なことも忘れ頭がスッキリとしている経験をしたことがあるのではないでしょうか?
質の良い睡眠を8時間程度取ることができれば、ストレスを上手に軽減することが可能なのです。
自分に合った寝具を選ぶことはもちろん、寝る間際までスマホやPCを操作しないといったことも重要となります。
参考記事:パニック障害と睡眠の関係性|睡眠の質を上げるには?
まとめ
今回は、「新生活が始まる春以降にパニック障害が発症する可能性が高い理由」について解説してきました。
人間には、「ホメオスタシス」といった現状維持の法則の性質があるため、それまでとは大きく異なる新生活はストレスが溜まる原因となてしまうのです。
ストレスが大きくなればパニック障害を発症する可能性も高まる傾向にあるため、ぜひここで挙げたストレスをコントロールする方法を実践するようにしましょう。
また現状、不安感があったり、すでに抱えてる悩みがある場合には大事に至る前に専門家のカウンセリングを受け、アドバイスをいただくことをお勧めします。
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