瞑想を実生活や仕事に活用する人が多くなっている現代ですが、瞑想には主に2つの種類が存在します。
「ヴィパッサナー瞑想」はそんな瞑想の種類の1つとなっていますが、パニック障害の人が活用するケースもあるようです。
果たしてこの瞑想方法は本当にパニック障害に有効なのでしょうか?
この記事では、そんな「パニック障害にヴィパッサナー瞑想は有効なのか?」という疑問について解説していきたいと思います。
ヴィパッサナー瞑想とは
瞑想は2つの種類に分けられると冒頭で挙げました。
それは、「サマタ瞑想」と「ヴィパッサナー瞑想」の2つとなります。
サマタ瞑想は、高ぶった精神状態を沈めるために行われる瞑想で、ヴィパッサナー瞑想は沈んだ精神状態を浮き上がらせるために行われる瞑想です。
その他にも、幸福度の上昇や睡眠の質の向上、集中力UPといった効果も期待できます。
また、今回ピックアップしているヴィパッサナー瞑想には3つの流派が存在します。
日常生活で行える「マハーシ式」と10日ほど合宿して行う「ゴエンカ式」、そして出家して行う「パオ式」です。
ヴィパッサナー瞑想のやり方
パニック障害はストレスや不安といったものが原因となっている可能性があるため、沈んだ精神状態を改善できるヴィパッサナー瞑想は非常に有効であるように思えますよね。
それでは、実際にどのようにこの瞑想を行うのか、具体的な方法を挙げていきましょう。
①静かで落ち着ける場所で行う
ヴィパッサナー瞑想を行う際には、必ず静かで落ち着ける場所で行いましょう。
そういった意味では、外部の音の影響を受けにくい自宅が最も適しているといえるかもしれません。
②あぐらで背筋を伸ばし腹式呼吸をする
ヨガ用のマットなどを敷き、その上であぐらになり背筋を伸ばします。
お腹を膨らませるように腹式呼吸を行います。
この際、必ず鼻呼吸になるようにしましょう。
③姿勢を変えずにラベリングを行う
あぐらの状態で腹式呼吸を繰り返していると、姿勢を変えたくなるかもしれませんが、そうした欲求をグッとこらえます。
そして、自らが感じたことを「ラベリング」していきます。
「目を開けたい」「頭がかゆい」といった具合に行います。
④呼吸に集中する
意識が他に向いている状態から、呼吸に集中させます。
腹式呼吸となるため、お腹の膨らみに意識を向けることで、自然と呼吸に集中できるはずです。
⑤時間は短くてもOK
瞑想は、30分~60分というように長い時間行う人も多いですが、ヴィパッサナー瞑想に関しては慣れるまで1~2分だけでもOKです。
長さが重要なのではなく、しっかりと集中してラベリングや呼吸への集中となります。
1~2分集中して行えるようになったならば、少しずつ時間を伸ばしていくようにしましょう。
瞑想を行う際には、余計な雑念は排除することをおすすめします。
例えば「今日は10分瞑想してみよう」と思ったならば、時間に意識が奪われないようにタイマーなどを設定して行うようにしましょう。
歩きながら行うヴィパッサナー瞑想もおすすめ
ヴィパッサナー瞑想はあぐらで行うのが基本となりますが、「歩きながら行うヴィパッサナー瞑想」もおすすめです。
自宅の中でもできますし、自宅周辺の散歩や公園などでも行えます。
あぐらでのヴィパッサナー瞑想にマンネリした際に行っても良いでしょう。
背筋を伸ばして真っすぐ立ち、足に意識を集中させます。
「足を上げます」と声を発しながら、左右どちらでも良いので足を上げます。
前に一歩踏み出す際には、「足を運びます」と呟き、足を地面に下ろす際には「足を下ろします」と呟きます。
その後逆足も同じように呟きながら行います。
あぐらで行う瞑想と同じように、ラベリングも行いましょう。
パニック障害にヴィパッサナー瞑想は有効なケースもあるが注意が必要
前述したように、ヴィパッサナー瞑想は沈んだ精神状態を良好にする効果が期待できるため、パニック障害を改善するために積極的に取り入れたいところです。
しかし、医師の許可なく自分の判断でこの瞑想を取り入れるのは避けた方が良いでしょう。
なぜならば、瞑想は精神疾患を患っている人が行うことで「不安感が増す可能性がある」からです。
パニック障害を抱えている人の場合、よりパニック発作などが起こりやすくなりますし、うつ病を併発している人ならばその症状がさらに重篤化し、時に命の危険が及ぶ可能性もあります。
それゆえに、治療を行っている病院の医師に相談し、ヴィパッサナー瞑想を行っても良いという許可が出た場合のみ取り入れるようにしましょう。
誰にも相談せずに自身の判断だけでヴィパッサナー瞑想を行うのはリスクが高いため、必ず医師に相談しましょう。
まとめ
今回は「パニック障害にヴィパッサナー瞑想は有効なのか?」という疑問について解説してきました。
ヴィパッサナー瞑想は沈んだ精神状態の改善が期待できます。
やり方もそれほど難しくないので、誰でも回数を重ねることで自然にできるようになるでしょう。
ただし、パニック障害の人が自身の判断で行うのはリスクがあるため、必ず医師の判断に従うようにしましょう。
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