パニック障害で学校に行けず不登校になってしまう子どもへの対処法

うつむくランドセルを背負った子ども コラム

社交不安障害や強迫性障害、全般性不安障害、心的外傷後ストレス障害、パニック障害などの「不安障害」を抱える子どもは年々増えています。

どの障害も学校生活に大きな支障が出てしまいますが、特に「パニック障害」は常に「パニック発作が起きたらどうしよう」といった不安を抱えるため難しい問題となります。

実際にパニック障害によって不登校になってしまう子どもも多いようです。

この記事では、そんな「パニック障害で学校に行けず不登校になってしまう子どもへの対処法」について解説していきたいと思います。

パニック障害の症状

パニック障害は、主に3つの症状があります。

具体的に挙げてみましょう。

①パニック発作

パニック障害を代表する症状が「パニック発作」です。

この発作が現れると、呼吸困難や吐き気、動悸、ふらつき、発汗などを起こします。

ただし症状には個人差があり、毎回決まった症状が現れることが多いようです。

ほとんどの場合で10分~20分程度で症状が収まります。

②予期不安

「予期不安」は「また発作が起きてしまうかもしれない」と漠然とした不安にかられることです。

パニック発作が起きる頻度が少なかったとしても、常に予期不安を感じながら生活している人もいます。

③広場恐怖

「広場恐怖」は、人の多い場所や逃げられないような場所に恐怖を感じることです。

電車やバス、エレベーターなどが広場恐怖を感じる場所に該当します。

「学校」はパニック障害を持つ子どもにとっては最悪の環境

パニック障害を患っている子どもが学校に行けなくなる(不登校になる)のはなぜなのでしょうか?

答えは、「学校がパニック障害を持つ子どもにとって最悪な環境であるから」です。

いったいなぜ最悪と言えるのか、その理由を挙げてみましょう。

理由①

1つ目の理由は、「人が多いこと」です。

余程過疎化した街でなければ学校に大勢の生徒がいるはずです。

1クラス40人程度いるケースもあるでしょうし、20人程度のクラスもあるかもしれません。

そう、多くの子どもは大勢の人の中で学校生活を過ごすことになるわけですが、この「大勢」がパニック障害を患っている子どもには良くない環境となります。

パニック発作を起こした時、好奇な目で見られることでより精神的なダメージが大きくなり、発作が収まりにくくなります。

そして、より強く「また発作が起きたらどうしよう」と予期不安を感じるようになってしまうわけです。

理由②教室という空間に一定時間いなければならない環境

体育の授業などでは、屋外や体育館を動き回れるので広場恐怖を感じる度合いは少なくなります。

しかし、国語や算数、理科、社会といった教室で行う授業の場合は、授業が始まってから終わるまでずっと自分の椅子に座り授業を受けなければなりません。

「先生、お手洗いに行ってきます」と言えば教室から出られるので、電車内やエレベーターなどよりかは広場恐怖は弱めですが、それでも毎日何時間もその状況に身を置くというのはかなりの苦痛となります。

大人であれば発作が起こりそうになった段階で場所を移動し発作が起こらないように対処することもできますが、子どもは判断力も大人と比べれば未熟ですし恥ずかしさもあることから、その場で我慢し結局発作を起こしてしまうこともあるのです。

理由③パニック障害を理解してくれる家族がいない

パニック障害を患っている子どもにとって、発作を理解してくれる家族はとても重要な存在です。

休日であれば、ほとんどの時間家族と共に過ごせるため、「発作が起きても助けてくれる」と感じることができます。

しかし、学校生活では理解者である家族と一緒にいることはできません。

そのため、「もし発作が起こっても家族がいない」と不安感を強めてしまうわけです。

特に「発作が起きそうなタイミング」の時にその違いが顕著に現れます。

家族がいれば、発作が起きそうになった時に自分だけでなく家族も協力して発作が起きないように動いてくれますが、学校では必然的にパニック障害に対する知識が薄い人達が周囲にいることになります。

そのため、「このままではまずい」と感じた時に「発作が寄り悪化してしまう」といった心理に陥りやすく、実際により重度の発作になってしまう可能性が高いのです。

パニック障害が原因で不登校になってしまう子どもへの対処法

実際に不登校となってしまった場合、親としてどのような対処を行えば良いのでしょうか?

①薬物療法や運動療法、精神療法などを行う

②無理に学校に活かせずに治療を優先する

③学校ではない場所に通う練習をする

④ストレスの溜まらない生活や栄養ある食事を徹底する

これらの対処法を行うことで、少しずつパニック障害の症状が軽くなっていき、再び学校に通える可能性が高まっていくことでしょう。

「不登校の期間をなるべく短くしようと焦らないこと」がとても重要であるといえるでしょう。

まとめ

今回は、「パニック障害で学校に行けず不登校になってしまう子どもへの対処法」について解説してきました。

子どもがパニック障害を患うと、学校に通うことが難しくなっていきます。

無理に通わせてしまうとより状況が明かしてしまう可能性があるため、親としては冷静に対処する必要があるといえるでしょう。

実際に我が子がパニック障害によって不登校になってしまった場合には、ここで挙げた対処法を実践してみてはいかがでしょうか?

また状況によっては専門家のアドバイスを受けることも得策といえます。
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