普段の生活の中で突然息苦しさや冷や汗、強い不安感を感じてしまう「パニック障害」は、多くの人が患っている疾患の1つです。
容易に改善できる疾患ではないため、症状が軽かったとしても病院を受診すべきだといえます。
しかし、実際にパニック障害と思われる症状が何度か出ていたとしても、どこの病院に受診するのがベストなのかはなかなかわからないものです。
そこでこの記事では、パニック障害で重要な「病院選び」のポイントについて解説していきたいと思います。
パニック障害の症状があるのに病院を受診しない人も多い
有名人のパニック障害の公表やネット社会が進んだことで、確実に人々のパニック障害への理解度は高まっています。
早期に心療内科や精神科を受診し、適切な治療を受けるべきであることは多くの人が理解しています。
しかし、それでもまだまだ「パニック障害などの精神疾患は気持ちの問題」と間違った認識を持っている人もある程度の割合で存在します。
そうした人たちは、自身が何度か発作を起こしたとしても病院を受診しないケースが多いのです。
病院を受診し適切な治療を開始しなければ、症状が悪化する可能性が極めて高くなります。
パニック障害の怖いところは、症状が一旦落ち着く期間も時折あるということです。
症状が落ち着くと、人間の心理として「もう治ったのかも」「これ以上悪化しないだろう」といった「正常性バイアス」がかかってしまうのです。
放置してしまうと、結局症状が悪化し、完治不可能な状態になる可能性もあるわけです。
パニック障害で重要な「病院選び」のポイント
パニック障害とおぼしき症状が何度も出てしまったならば、一刻も早く病院を受診すべきですが、「どこの病院を受診すれば良いのだろう?」と疑問に思う人もいます。
結論から先に言えば、「心療内科」や「精神科」のある病院やクリニックを受診するようにしましょう。
こうした病院には、パニック障害の診察、治療経験が豊富な専門医が常駐しています。
それでは、ここからはより自身に合った病院選びのポイントを挙げていきましょう。
①通いやすい病院やクリニックであること
パニック障害の平均治療期間は、およそ半年から1年程度と考えられています。
さらに、完治を目指すとなると2年間程度治療を継続することもあるため、病院に通う回数は必然的に多くなるわけです。
それゆえに、「通いやすい場所に病院であること」はとても重要なポイントであるといえるでしょう。
②先生との相性が良い病院やクリニック
パニック障害は治療期間も長いですし、心の内側を素直に打ち明ける必要もあるため、なるべく自身と相性の良い先生のいる病院やクリニックを選ぶべきです。
ここでいう「自身に合う先生」とは、決して「評判が良いから」という意味ではなく「直感的にいいなと思えるかどうか」です。
人によってはオブラートに包まずストレートに話してくれて治療方針も積極的に組み立ててくれる先生が良いと感じるかもしれませんし、またある人にとっては目を見て落ち着いた声のトーンで話してくれてしっかりと希望をヒアリングしながら治療方針を一緒に模索するような先生が良いと感じます。
こればかりは何度か通ってみなければわかりませんが、もしも2~3回通ってみて合わないと感じるならば、違う心療内科や精神科に変えてみるという選択肢も悪くないといえるでしょう。
この時、「この病院は自分に合っていないので違う病院にします」と正直に言うのはなかなか難しいですよね。
紹介状を作成してもらうのも心苦しいと感じる人もいるかもしれませんが、安心してください。
新しい病院でこれまでの通院歴を正直に話し、「紹介状は出してもらっていません」と言えば問題ありません。
まずは複数の病院やクリニックでカウンセリングをしてもらうという選択肢も
パニック障害と思われる症状が複数回起こっているようならば、早急に受診し治療を開始するべきですが、治療を開始してから病院を変えるのは精神的にも負担になってしまう可能性があります。
そこで、複数の病院やクリニックでカウンセリングをしてもらい、最も良いと思えた病院やクリニックを選ぶという選択肢もあります。
パニック障害は精神的な疾患であるため、担当の医師との相性はとても重要です。
急ぐ気持ちを抑えつつ、最低でも2ヶ所はカウンセリングを受けてみるべきだといえるでしょう。
まとめ
今回は、パニック障害で重要な「病院選び」のポイントについて解説してきました。
パニック障害を患った場合、心療内科や精神科で診察、治療を行っていくことになりますが、病院選びに失敗してしまうとなかなか改善に結びつきません。
ぜひ通いやすさや先生との相性などを確認しながら、通う病院やクリニックを選ぶようにしましょう。
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