「笑う門には福来る」
誰もが一度は聞いたことがあることざわかと思いますが、間違いなくパニック障害を抱えている方にも「笑い」はポジティブな影響をもたらす行為です。
しかし、いったいなぜ笑うことでポジティブな影響が及ぶのでしょうか?
その答えとなるのが、「NK細胞」です。
この記事では、そんな「笑ってNK細胞を活性化させる」 というパニック障害対策について解説していきたいと思います。
NK細胞とは?
NK細胞の正式名称は「ナチュラルキラー細胞」で、細胞傷害性リンパ球の1つとなっています。
生まれつき外敵を殺傷する能力を有している免疫細胞であり、癌細胞やウイルス細胞を直ちに攻撃する特性があります。
つまり、NK細胞が正常に機能していれば、非常に高い免疫力を有したまま生活することができ、癌やウイルス性の病気などを発症する確率を低くすることが可能となるのです。
そんな人間にとって重要な細胞であるNK細胞ですが、強いストレスを受け続けるとその働きが鈍化すると考えられています。
そのため、いかにストレスを生活から遠ざけるかがNK細胞の維持にとって重要となるのです。
笑うことでNK細胞の鈍化を防ぐ
ストレスを遠ざけるためには、様々な手段を用います。
具体的には、「ストレスコーピング」といわれる対処法を実践していくことになります。
- ストレスの元となる問題に直接働きかけてストレスを感じさせないようにしていく「問題焦点型コーピング」
- ストレスの元ではなく、ストレスに対する考え方や捉え方を変化させる「情動焦点型コーピング」
- ストレスを感じた後に上手に身体の外に放出させる「ストレス解消型コーピング」
ストレスの元となるものは「ストレッサー」と呼ばれていますが、このストレッサーを溜めない(もしくは上手に放出する)ことでストレスは遠ざけることができます。
「笑うこと」は、情動焦点型のストレスコーピングであり、ストレス解消型コーピングでもあります。
ある研究では、吉本興業のなんばグランド花月で漫才や喜劇を観覧させた人の方がNK細胞の活性化が顕著だったという結果も出ています。
つまりは、笑うことでストレスが軽減し、NK細胞が一定以上活性化するため、免疫力を高く維持したまま生活できるわけです。
もう少しストレスが軽減する仕組みを挙げていきましょう。
笑い機会を増やすことで、まずは「ストレスホルモン」と称されるコルチゾールやアドレナリンが鈍化します。
さらに、「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンの分泌が活性化するため、ストレスが軽減していくわけです。
実際にスポーツ界やビジネス界でも、この「笑い」を積極的に取り入れる人が増えてきています。
ストレスが大きく影響するパニック障害にも好影響を及ぼす
パニック障害は、生活の中で突然息苦しさや死への恐怖、発汗、吐き気、震えといった症状が現れます。
電車やバス、エレベーターといった狭い空間い多くの人が集まる場所(逃げられない場所)で特に発作が起きやすくなります。
ただし、「これをしておけば発作が起こらない」といった確証はなく、いつどこで発作が起きるか分からないといった特性があります。
完治するまでは発作が起きる確率をゼロにはできないということですが、「笑い」を意識することでストレスレベルが下がり、発作が起きる確率を極めてゼロに近づけさせることが可能となるのです。
笑いを意識せず多忙な毎日を過ごす人の場合、パニック障害を発症させる確率が高まりますし、発症した後も症状が徐々に悪化していきます。
1ヶ月に1度くらいの頻度で発作が起こっていた人も、笑いを意識せずストレスの溜まる多忙な毎日を過ごしていれば3週間に1回、2週間に1回と言ったように徐々に発作g起きる頻度が上がっていきます。
一度重度のパニック障害を患ってしまうと、本格的に治療を開始したとしても完治までかなりの期間(3年、5年といった単位)が必要となります。
そのため、症状がさらに重くなっていく前に治療を開始し、「笑うこと」を意識するべきです。
まとめ
今回は、「笑ってNK細胞を活性化させる」 というパニック障害対策について解説してきました。
笑うことでNK細胞を活性化させ、コルチゾールやアドレナリンが鈍化、セロトニンの分泌が活性化といったポジティブな影響が及びます。
これまで生活や仕事の中で「笑うことが少なかったかも」と思う人は、ぜひ明日からでも意識して笑う回数を増やしてみてはいかがでしょうか?
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