温度や湿度、日照時間など気象要素が人間の体調に影響を及ぼすことは良く知られていますよね。
実は前述した要因だけでなく、「気圧」も不調をきたす大きな要因の1つとなっています。
あまり知られていませんが、低気圧によってパニック障害やうつ病といった症状も悪化すると考えられています。
この記事では、そんな「低気圧がパニック障害など様々な不調をきたす理由」について解説していきたいと思います。
低気圧不調とは
低気圧は、梅雨の時期などに発達しやすいですが、この低気圧が近づくと人は不調をきたすようになります。
短時間ではそれほど大きな影響とはなりませんが、長時間低気圧の影響を受けることで様々な負の影響を及ぼすようになるのです。
これは、低気圧が近づくと「自律神経のバランス」が乱れるからだと考えられています。
「天気痛」や「低気圧不調」とも呼ばれています。
- 頭痛
- めまい
- 倦怠感
- むくみ
- 精神的落ち込み
自律神経のバランスが崩れることで、これらの不調をきたすようになるのです。
この低気圧による不調は、およそ3人に1人の割合で感じていると考えられています。
さらにそのうちの約半数は、1つの症状ではなく2つ以上の症状を併発してしまうのです。
低気圧はパニック障害やうつ病にも悪影響を及ぼす
冒頭でも挙げた通り、低気圧は頭痛やめまい、倦怠感だけでなく「パニック障害」や「うつ病」といった精神疾患も併発させる可能性があります。
低気圧によって自律神経が乱れると、皮膚などの体の感覚が過敏になります。
そうした状態は精神的にも不安定となりやすく、「パニック発作が起こるかも」といった予期不安が増すことになるのです。
また、低気圧不調の「精神的落ち込み」は、うつ病の症状を悪化させることに繋がります。
パニック障害を患っている人の約半数がうつ病も併発するといわれています。
低気圧はその双方に負の影響を及ぼすため、パニック障害とうつ病を患う人にとって非常に厄介な現象となるわけです。
低気圧による体調不良への対処法
低気圧は天候が悪化するだけではなりません。
前述した通り人間の体に様々な負の影響を及ぼしますし、パニック障害やうつ病を患う人も同様です。
しかし、だからといって「仕方ない」と諦めてはいけません。
負の影響をゼロにすることはできなくとも、工夫することで軽減させることは可能なのです。
具体的な対策を挙げていきましょう。
①耳をマッサージする
低気圧不調は内耳が関係しているため、耳周りをマッサージして血流を良くすることが有効となります。
両耳をつまんで前後に引っ張ったり、上下に引っ張ったりすることで血流をUPさせることが可能です。
②アロマオイルでリラックス効果を高める
「アロマテラピー」という言葉があるように、アロマオイルは心身をリラックスさせる効果が期待できます。
アロマオイルを焚くことで副交感神経が優位になり、低気圧による精神的な落ち込みを軽減できるため、パ肉障害やうつ病を患っている人には特に有効な対策であるといえるでしょう。
参考記事:パニック障害とアロマテラピー|心地よい香りで心を癒す
③普段から起床後日光を浴びる
低気圧不調を強く感じる人は、起床後にあまり日光を浴びない人に多い傾向にあります。
普段から起床後に15分から20分程度日光を浴びていると、体内で「セロトニン」が活性化されます。
セロトニンは別名「幸せホルモン」とも呼ばれていて、自律神経を整える効果が期待できるのです。
それゆえに、起床後必ず日光を浴びる習慣を身につけておくべきだといえるでしょう。
④十分な睡眠時間と睡眠の質を意識する
睡眠は自律神経を整えるためにとても重要なのは広く知られています。
現代人は寝る間際にYouTubeやSNS、LINEなどスマホ画面を数時間見続ける人も多いですよね。
これによって交感神経が優位となってしまい、睡眠時間や睡眠の質は必然的に低下してしまうのです。
自身に合った寝具を購入したり、スマホなどのデジタル機器を使用し過ぎないといったことを意識したりなど、睡眠環境の改善に取り組んでみましょう。
1週間、2週間と良い環境で睡眠ができるようになっていけば、間違いなく自律神経も整い始め低気圧不調も軽減していくことでしょう。
まとめ
今回は、「低気圧がパニック障害など様々な不調をきたす理由」について解説してきました。
低気圧が様々な不調の原因となることは広く知られていますが、パニック障害やうつ病の症状を悪化させる可能性があるということはあまり知られていません。
何も対策を講じなければ症状はより悪化しますが、ここで挙げたいくつかの対策を実践すれば徐々に低気圧による不調は改善していくはずです。
低気圧による不調で苦しい思いをしている人は、ぜひ試してみてはいかがでしょうか?
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