「パニック障害」人と一緒にご飯が食べられない「会食恐怖」や「嘔吐恐怖」

吐き気で口を押えている人形 コラム

パニック障害といえば、「また発作が起きるのではないか」と不安になる「予期不安」や逃げ出せない状況下への恐怖が強まる「広場恐怖」などが有名ですよね。

しかし、不安障害といったパニック障害と同じような精神疾患では、「会食恐怖」や「嘔吐恐怖」といった症状も起こることもあります。

いずれも食事中に起こる恐怖感であるため、他者が当たり前にしている「人と一緒にご飯を食べる」といった行動ができなくなってしまうのです。

この記事では、人と一緒にご飯が食べられない「会食恐怖」や「嘔吐恐怖」といったパニック障害の症状について解説していきたいと思います。

人と一緒にご飯が食べられない「会食恐怖」や「嘔吐恐怖」とは?

近年ではパニック障害の認知度が高まってきているため、予期不安や広場恐怖を知っている人も増えてきています。

そうしたものと比べると、会食恐怖や嘔吐恐怖はまだまだ認知度の低い症状の1つであるため、知らない人も多いはずです。

もしかしたら、自覚していないだけでこれらの症状に当てはまっている人も意外と多く存在するかもしれません。

実際にそれぞれの症状などを挙げていきましょう。

会食恐怖

会食恐怖は、食事に対する不安感が非常に高まる精神疾患です。

特に他者がいる状況での食事は楽しむどころか恐怖を感じるほどです。

医学的に使われている言葉ではなく、それほど一般にも浸透していないため、自身が会食恐怖症であることを認識していない人も多かったりします。

具体的には、以下のような特徴があります。

  • 他者と共に食事をすると、動機や吐き気、発汗、手の震えなどが起こる
  • 食べる際に同席している人の視線が気になってしまう
  • 会食を避けるようになる
  • 食べ物を口の中に入れる行為だけでなく、ナイフやフォークの使い方、口を含仕草などにも恐怖を感じる
  • 「もしも食べ物が喉に詰まったら注目されてしまう」といった被害妄想をしてしまう
  • 食べ方がおかしいと思われ、心の中で笑われているのではと思ってしまう
  • 恐怖を感じると口の中に入れた食べ物が喉を通っていかない

このように、食事の直接的な「食べる」という行為以外にも恐怖を感じるのが大きな特徴です。

原因として考えられるのは、以下のようなものとなります。

  • 過去に食事中に失敗をした経験があり、それがトラウマになっている
  • ビジネスの場や恋愛の場など、食事中の失敗が許されない状況を何度も経験している
  • 親族に会食恐怖症の人がいる
  • 自律神経の乱れ

これらの原因が複数絡め合うことで、実際に恐怖症としての症状が現れるようになります。

嘔吐恐怖

嘔吐恐怖は、自身が他者のいる場所で嘔吐してしまうことに対して恐怖を感じるものです。

また、自身だけでなく、他者が嘔吐するところを見ることに対しても恐怖を感じます。

そのため、「嘔吐を我慢している姿」もこの恐怖症の発症の引き金となります。

嘔吐を引き起こす可能性のある「ニオイ」などにも強い拒絶反応を示します。

「おえっ」と嘔吐きそうになることさえもきっかけとなるため、歯医者なども恐怖で通うことができなくなってしまうケースが多いようです。

日常生活で当たり前のように行っている歯磨きにすら恐怖を感じてしまうのです。

また、嘔吐恐怖が強い人は、「恋愛」や「結婚」に対しても消極的になりがちです。

「相手にこの特性を知られたら嫌われてしまうのでは」と感じてしまうからです。

女性の場合には、「妊娠したらつわりで頻繁に吐くことになる」と想像し、結婚に対して臆病になってしまうこともあります。

発症の原因は、「自身が嘔吐した経験」や「他者が嘔吐した姿を見た経験」がきっかけとなることが多いようです。

参考記事:【体験談】パニック障害で常に不安がつきまとっていた吐くことへの恐怖

食は楽しいものであると思うこと、そして治療は専門家に相談すること

「食は楽しいものである」ということを経験していくことができれば、少しずつ会食恐怖を改善していくことができます。

まずは会食恐怖を理解してくれる友人や家族と自宅などで食べるといったことから始めると良いかもしれません。

そして、我流で改善させようとするだけでなく、専門家に相談しながら治療を進めていくことも非常に重要です。

嘔吐恐怖に関しては、嘔吐に対して(嘔吐しそうな状況も含む)周囲が過剰に反応することも悪影響となるため、なるべく過剰反応をしないことがとても重要です。

また、やはり嘔吐娼婦を理解してくれている人と交友関係を深めるといったことも改善に役立つはずです。

まとめ

今回は、人と一緒にご飯が食べられない「会食恐怖」や「嘔吐恐怖」といったパニック障害の症状について解説してきました。

パニック障害と同じような精神疾患である「会食恐怖」や「嘔吐恐怖」は、日常生活を難しくさせます。

一般的な人が当たり前に行っている人前での食事ができず、嘔吐恐怖では歯磨きや歯医者といった嘔吐く可能性のあるシチュエーションもNGになってしまいます。

専門家に相談しながら治療も進めていくことも重要となりますが、「家族や友人などに理解してもらうこと」も同じように重要であるといえるでしょう。

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