パニック障害は、正確な原因は究明できていないものの、精神的なストレスなどが大きく影響していると考えられています。
また、「HSP(ハイリー・センシティブ・パーソン)気質」の人もパニック障害にかかりやすいとされています。
HSPな病気ではなくあくまでも「気質」ですが、二次障害のような形で影響しやすいのです。
そのため、現在HSP気質であると自覚している人は、パニック障害を引き起こさないような生活を心掛ける必要があるといえるえしょう。
この記事では、そんなパニック障害に陥りやすい「HSP気質」について解説していきたいと思います。
HSPとは?
HSPは、「ハイリー・センシティブ・パーソン」の略語で、「感受性が一般的な人よりも高く敏感な気質を持った人」という意味となります。
ただし、決して珍しい気質などではなく、統計的には全人口の15%~20%が当てはまる気質であるといわれています。
暮らしの中でストレスを感じてしまうことが多いゆえに、「生きづらさ」を抱えながら暮らしている人がとても多いのです。
近年ではHSP気質であることを公表する有名人も増えてきています。
ロンドンブーツの田村淳さんやタレントのベッキーさん、俳優の要潤さん、EXILEの元メンバーのATSUSHIさんなどが公表しています。
冒頭でも挙げたように、HSP気質の人はストレスが溜まりやすいがゆえに「パニック障害」にも陥りやすい傾向にあります。
ここ数年注目されてきた気質でありますが、まだまだすべての人に認知されている気質ではありません。
そのため、「ストレスを抱えやすいな」、「生きづらさを感じる」という人は、自身がHSP気質であることを自覚せずに暮らしている可能性もあるのです。
HSP気質の人の特徴
それでは、HSP気質の人にはどのような特徴があるのかを挙げていきましょう。
あくまでも気質であり病気ではないため、心療内科や精神科などを受診しても「不安神経症」と診断される可能性が高いでしょう。
セルフチェックをして、「自分はHSPの気質がある」と自覚して暮らしていくことが多いといえます。
①深く考えすぎてしまう
HSP気質のある人は、何事も楽観視できず深く考えすぎてしまいます。
考え混む時間が長いので、必然的に疲れやすくなるのです。
②気遣いしすぎて疲れる
HSP気質の人は、視野が広く常に周囲の人の表情や言動などをチェックする癖があります。
例えば飲み会で周囲の空気に馴染めていない人がいたら自分から話しかけたりします。
意識して気遣いしているわけではなく、無意識でも周囲をチェックしてしまうのです。
それゆえに、疲れやすいのです。
③自己肯定感が低い
近年自己肯定感という言葉が認知されてきましたが、HSP気質がある人は自己肯定感が低い傾向にあります。
「自分なんて」といったスタンスで暮らしているケースが多く、仕事やプライベートで上手くいっていない環境に身を置くと、「自分が悪いからではないか」と思ってしまうのです。
④感情移入しすぎてしまう
あなたは映画やドラマを見て感情移入し、すぐに泣いてしまう人ですか?
もしもこの質問に「YES」と答えたならば、あなたはHSP気質がある可能性が考えられます。
HSP気質がある人は相手に対して感情移入しやすく、それゆえにネガティブな感情に陥ってしまいます。
例えば、同僚が上司に激しく怒られていたならば、まるで自分が怒られたかのようなネガティブな感情に陥ってしまうのです。
⑤感覚過敏である
街中を歩いていて、音や光、匂いなどに敏感に反応してしまうならば、HSP気質である可能性があります。
こうした人は、人混みも苦手な傾向があります。
⑥1人になれる時間が必要
HSP気質のある人は、仕事などで忙しい日々が続くと社会から離れ1人の世界に逃げ込みたくなります。
自分の部屋(落ち着ける場所)で明かりをあまりつけずにあらゆる刺激から身を遠ざけたいと感じてしまうのです。
HSPの特性をよく理解し環境を整えることでパニック障害の発症を防ぐことができる
いかがでしょうか?
もしも前述した項目のいくつかに当てはまるならば、あなたはHSP気質があるのかもしれません。
その特性をよく理解できれば、仕事選びや住む場所、人付き合いなどの環境も整えやすいはずです。
例えば、HSP気質があるのにも関わらず多くの人が関わる仕事や音や光、匂いといった刺激の多い仕事をしていては精神的負荷が大きくなってしまいます。
そうした場合は、精神的な負荷があまりかからない仕事への転職を検討するといった必要があると考えられるでしょう。
まとめ
今回は、パニック障害に陥りやすい「HSP気質」について解説してきました。
HSP気質の人は、全人口の15%~20%も存在するため、程度の違いはあれどその特性を持っている人は多いはずです。
「もしかしたら自分はHSP気質があるかも」と思ったならば、ストレスを抱えにくい環境作りを始めてみた方が良いかもしれません。
そうすることで、パニック障害などを発症するリスクを減らすことができることでしょう。
また自身で判断がつきにくいと思われる場合は、専門家に相談し、アドバイスを求めることをおすすめします。
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