パニック障害で授業中に発作!できる対策とは?

制服姿の女子学生が両手を顎に乗せ考え込んでいる コラム

パニック障害を患っている人の中には、中高生も数多く存在します。

中高生といえば、学校のほとんどの時間を教室で過ごすわけですが、パニック障害を患っている学生は授業中にパニック発作が起きてしまうリスクがあります。

「授業中に発作が起きるかもしれない」

そんな思いを抱いてしまうと、学校に行きたくなくなるものです。

実際にパニック障害を患っているために不登校に陥っている学生も多いです。

この記事では、そんな「パニック障害による授業中の発作の辛さと対策」について解説していきたいと思います。

なぜ授業中にパニック発作が起こるのか

パニック発作はいつどこで起こるか分からないのですが、授業中はその確率が上がるとされています。

その要因となるのは、「広場恐怖」と「予期不安」です。

広場恐怖とは、人混みや逃げ出せないような場所にいることで恐怖感を感じることです。

電車やバス、映画館、渋滞中の車の中、行列、会議など、狭い空間に多くの人が集まる場所にいることで不安感が増大し、パニック発作が起こりやすくなるのです。

授業中は、教室という狭い空間に数十人が1時間近く座りながら勉強をするため、広場恐怖を感じやすい環境なのです。

予期不安は、「また発作が起こるかもしれない」と思い、その不安感の増大が原因となり発作に繋がってしまうことです。

学校における授業中の場合は、「みんなが真剣に勉強をしている時に発作が起きてしまったら迷惑をかけてしまう」といった感情になったり、「ここで発作が起きたら注目の的になり恥ずかしい思いをする」という感情になりやすいといえます。

この広場恐怖と予期不安の両方が起こりやすいのが、学校における教室であり、授業中なのです。

実際に発作を経験すると、より恐怖感が増し登校しにくくなる

それでは、実際に授業中にパニック発作が起こるとどのような状況になるのかを考えてみましょう。

  • 静かな教室内では、過呼吸になった瞬間にその事実をすべての生徒と先生が気付く
  • 周囲の生徒は「大丈夫」と声を掛けてきて、先生はいち早く自分の元に駆けつける
  • 授業は完全にストップし、多くの同級生が自分に注目をしている
  • 発作を止めたいがすぐには止められず、大きな恥ずかしさと苦しさを感じる

このように、注目の的になってしまう状況であり、パニック障害を患っている人からすると「最悪の環境」であるともいえます。

電車やバスなどであれば、見知らぬ人たちであるため「我関せず」の精神でチラ見するくらいの人が多いですが、学校という環境ではすべての生徒が自身を認識しているため、恥ずかしさはさらに強くなるのです。

学校におけるパニック発作の対策

パニック障害を患っていることで前述したようなリスクがあるわけですが、不登校にならないためにできる対策はないのでしょうか?

考えられる対策を挙げてみましょう。

①学校側とクラスメイトにパニック障害を伝える

勇気のいることですが、「自身がパニック障害を患っている」と学校側やクラスメイトに伝えるのは、ベストな対策となります。

その事実を伝えておけば、「授業中に発作が起きそうになったらすぐに退室していい」と許可が得られるはずです。

場合によっては、後ろのドアから一番近い席に座らせてもらえるかもしれません。

伝えるのは恥ずかしいですが、そこさえ乗り切ってしまえばあとは非常に気が楽になるはずです。

もしも発作が起きそうになってもすぐに教室外に退避できますし、発作が起きてしまってもすでに認知されているため、恥ずかしさは最小限で済みます。

仲の良い同級生ならば、発作が起きた時の対処法も学んでくれて、すぐに対応してくれるはずです。

「発作が起きても大丈夫」という精神状態で学校に行けるため、精神的な楽さから発作が起きにくくなるかもしれません。

②抗不安薬を持参したり、不安を抑えるツボを覚えておく

パニック発作は急に起こりますが、予兆を感じるケースが多いのも確かです。

そうした不安を感じたタイミングで対処法を実践できたならば、発作を防ぐことができるかもしれません。

例えば、抗不安薬を学校に持参しすぐに飲めるようにしておいたり、不安を抑える手のツボを覚えておき実践したりなどの対策が有効です。

こうした予防対策を覚えておけば、「発作が起きそうになったらこれをすれば良い」という選択肢が常に頭の中にあるので、発作が起きにくくなるはずです。

まとめ

今回は、「パニック障害による授業中の発作の辛さと対策」について解説してきました。

パニック障害を患っている人にとっては、学校の授業中は居心地の悪い空間であり、発作が起こる可能性が高まります。

発作が起こるだけでも辛いですが、大勢の生徒から注目されてしまうため、恥ずかしさも非常に大きくなります。

そのため、不登校になる人も多かったりします。

パニック障害を患っている学生は、ここで挙げた対策を準備することで予期不安を軽減できるかもしれません。

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