パニック障害とカミングアウト|体験から私が感じたこと

充電が残りわずかなスマートフォンを見つめている パニック障害の体験談

パニック障害も最近ではだいぶ認知されてきましたが、これはやはり経験をした人でないとそのつらさがわからないものですので、カミングアウトするのはかなり抵抗は感じるのではないでしょうか。

今回は、私の体験から当時感じたことを率直にお伝えしたいと思います。

カミングアウトする相手を選ぶ

カミングアウトというと、「誰にも言っていない自分の秘密を打ち明ける」という意味になり、一般的には重いことと受け止められがちですが、それは前提として誰に対して打ち明けるかで、自分自身の受け止め方も違います。

誰に打ち明ける?

なにも不特定の人に打ち明ける必要はなく、かかりつけのお医者様やカウンセラーの先生など、治療に対して必要な相手を除き、私は、ごく一部の人に打ち明けるだけで十分だと思っています。

では誰に打ち明けたほうがいいか?

それは「生活を共にしている身近な方」です。

プライベートな部分で一番身近で生活を共にしている人にパニック障害の苦しみを言えない、発作を隠さねばならないという状況は非常につらく、その隠さなければいけないストレスで症状を悪化させてしまうことも考えられます。

悩みを共有することでお互いが救われる

私の場合その存在が妻でしたが、24年間パニック障害を患っていたうちの初期のころは自身に起こっている異変を妻に話すことができませんでした。

逆に妻のほうが私の異変を感じ取り、妻から病院へ行くことを勧められたおかげで、当時は不安神経症という診断でしたが、私が心身症であることを共有できました。

自分からカミングアウトしたわけではなかったのですが、結果的に妻が私の病気を理解するきっかけとなったことで、自分自身がホッとした気持ちになったことを覚えています。

理解は後から追いついてくる

ただそんな妻も初めからすべてを理解できたわけではなく、生活する中で私の状態を身近で見続け、また私が苦しみを包み隠さず訴えてことで、少しづつ理解してもらえるようになりました。

それは当然と言えば当然です。

自分の知識、常識にないものを急に理解しろと言われても、なかなか難しいことは普通の感覚です。

加えて私がパニック障害を発症した当時は、パニック障害という病名すら一般には浸透してなかった時代背景もあったかもしれません。

そんな中でも妻の理解が得られたことが助けになり、完全克服までは年数を要しましたが、大げさではなく何とか生きてこられたと、今振り返ってみて、そのことは確信をもって言えます。

心許せる方はいますか?

また、打ち明ける相手は、必ずしも生活を共にしている方ではなくとも、身近な存在として心を許せる方に打ち明けることも良いと思います。

私も同居はしてなかったのですが、時期同じくして母にも打ち明けていました。

今、あなたが一人でパニック障害を抱え込む状況でいるならば、隠すことで大きくなるストレスを少しでも減らすためにも生活を共にしている方、身近な心許せる方へ打ち明けてみてはいかがでしょうか。

まとめ

現在は、パニック障害を患った有名人や芸能人がその経験を発信していることも要因となって、パニック障害という病気の認知度は高まっています。

もし、カミングアウトされる相手方のご理解が難しい場合は、メディアなどで発信されている有名人や芸能人のパニック障害の体験談をご家族に観ていただき、まずは、この病気の存在を知ってもらうことの投げ掛けから始めてもいいかもしれません。

また、逆の立場からで、身近な方やお知り合いにパニック障害に限らず心身症を患っている、そう思われる方がいらっしゃいましたら、このような病気があることをご理解いただき、理解を示すお声がけをしてくださいましたら有り難いです。

悩み苦しみを分かってもらえる人が身近にいることは、その存在自体が大きな支えになります。

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